【2021年は開催中止】多度祭基本情報、アクセス、上げ馬神事についてご紹介 

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三重県にある多度大社は、県内では伊勢神宮・二見興玉神社・椿大神社に次いで4番目には参拝者数の多い神社とされています。
そんな多度大社で上げ馬神事という三重県無形民俗文化財にも指定されている神事が行われています。

今回は、上げ馬神事が行われる多度祭についてご紹介します。

多度大社とは

多度大社(たどたいしゃ)は、三重県桑名市多度町にある神社です。
三重県北部標高403メ-トルの多度山は、古来から山全体が神体山として崇められてきました。
その麓に鎮座しているのが多度大社。
雄略天皇が治める5世紀後半、御社殿が造られたと伝えられています。

本宮の多度神社には、伊勢の神宮の神様、「天照大神(あまてらすおおみかみ)」の第3皇子である「天津彦根命(あまつひこねのみこと)」を、また、別宮の一目連神社には、その御子「天目一箇命(あめのまひとつのかみ)」をお祀りしています。
このことから伊勢の神宮に対して『北伊勢大神宮』とも称されています。

「お伊勢参らば お多度もかけよ お多度かけねば 片参り」ともうたわれ、北伊勢地方の総氏神様として崇められ、伊勢神宮ともとても深い関係にあります。

1572年には、織田信長の長島一向一揆(ながしまいっこういっき)平定の際の火災により、御社殿を始めとするすべての建物が失われてしまいましたが、江戸時代に入り、桑名藩主本多忠勝公より莫大な寄進を受けて、甦ることができました。
現在においても全国から多くの方が参拝に訪れています。

多度祭とは

多度祭は、毎年5月に多度大社で行われる御例祭で、その歴史は古く南北朝時代より近隣を治める武家によって始まったとされています。
しかしながら、織田信長により全て焼かれてしまった為に詳しい始まりははっきりしていないそうです。
火災でしばらくは中断していたものの本多忠勝公が祭の再興に力を尽くされました。

祭で行われる

  • 上げ馬神事
  • 流鏑馬神事
はその中の神賑行事で毎年10万人を超える人々が訪れています。

上げ馬神事

神占いで選ばれた6人の青年騎手が、武者姿に扮し、馬と一体となり2mもの絶壁を駆け上がる神事です。
初日は、6人の騎手がそれぞれ2回、翌日は1回ずつ挑み計18回、絶壁を乗り越えた回数でその年の農作の時期や作物の豊凶を占います。

  • 数多く上がれば豊作
  • 少なければ凶作

苗の選び方や品種も占われてきました。

  • 最初の方の馬が上がれば・・・早稲(わせ)
  • 中頃であがれば・・・中手(なかて)
  • 最後の方であれば・・・晩稲(おくて)

近年ではその年の景気についても占われているそうです。

基本情報

開催日 2019年5月4日(土)~2019年5月5日(日)
上げ馬
開催時間
4日 午後1時頃
5日 午後2時頃
開催場所 多度大社
〒511-0106 桑名市多度町多度1681
アクセス
  • 電車でのアクセス
    養老鉄道多度駅から徒歩20分
  • 車でのアクセス
    東名阪自動車道桑名東ICから約10分
    弥富ICから約15分。
    伊勢湾岸自動車道湾岸桑名ICから約20分
駐車場 有り
交通規制 有り(AM9:00~PM8:00頃)
お問合せ 0594-21-5416(桑名市物産観光案内所)0594-48-2037(多度大社)

駐車場・交通規制について

当日は、午前9時から午後8時頃までの間交通規制がかかります。
特に多度大社前の赤く記されている区間は、地域住民の方で住民通行証があっても通行は出来ないそうです。

駐車場に関しては、近隣に民間や、観光協会の有料駐車場があります。
500円~1000円程掛かりますので、そのつもりで行かれると良いですね。

その他にも、小学校や中学校の駐車場が開放されています。

多度町総合支所 徒歩約10分
多度中小学校 徒歩約20分
多度中学校 徒歩約25分
多度北小学校 徒歩約30分
青葉小学校 徒歩約30分

祭の予定表

4日(例祭前日祭)

午前9時30分 乗込
(のりこみ)
騎手が神社到着後に馬場に入り騎乗
午前11時頃 馬場乗
(ばばのり)
騎手、馬が馬場に慣れるため騎乗します。
午前11時30分頃 坂爪掛
(さかつめかけ)
坂の一部を青竹でけずり合うことで、馬が駆け上り易いようにします。
上げ馬一番手の花馬は、上がり易いように沢山削ろうとしたり、その他の地区は阻止したりと「坂崩し」とも言います。
午後1時頃 上げ坂
(12回)
6地区が2回ずつ行います。騎手は陣笠に裃袴で行います。
午後4時頃 須賀馬場乗込、馬場乗 須賀の馬場へ移動して騎乗します。騎手を間近に見ることができます。

5日(御例祭)

午前10時30分 神児・騎手(祭馬)乗込 騎手が神社到着後に馬場に入り騎乗
午前11時頃 馬場乗(ばばのり) 騎手、馬が馬場に慣れるため騎乗します。
午後1時頃 神児迎え式(ちごむかえ) 神社の使が金幣を持ち、神児を迎える作法を七度半繰り返す儀式。
午後2時頃 上げ坂(6回) 神児の赤い傘が閉じられると、1番目の祭馬(花馬)が馬場を走り出し上げ馬が始まる。
午後3時半頃 楠廻りの行事 坂の下の楠の周りを各地区の祭馬が廻ります。
午後4時頃~ 神輿渡御(みこしとぎょ) 大行列を作って神社から須賀の馬場へ向かいます。途中古式による諸行事があります。
御旅所祭典 船着社での祭典と御旅所での祭典とがあります。
流鏑馬 騎手がそれぞれ馬に乗り3回弓を射ます。
神輿還御 御旅所から神社へ帰ります。

上げ馬神事で選ばれる騎手とは

騎手の選出方法

地元の御厨(みくりや)という6地区から、候補となる青年を選出します。
そのなかから、宮司がおみくじを引き、各地区1名、計6名の騎手を決定します。
おみくじは、神社の神前で4月1日に行われることになっています。

厳しい精進潔斎

「上げ馬神事」とは、御厨(みくりや)という6地区が神様に奉納する神事を言います。
女人禁制というのも大きなしきたりです。

そんな中、神様に選ばれた騎手達は『厳しい精進潔斎』が行われます。

別火(べつび)と言って青年と家族の炊事の火を別々にします。
別々に料理を作らないとなりません。
さらに、女性が作ることは出来ず騎手本人か、父親などの男性が作ります。

もちろん学校の給食も食べられないので、お弁当を持参します。

乗馬の練習について

乗馬の練習ももちろん必要となり、4月1日から始まり、4月25日に全ての練習が終わります。
選出される騎手は、もともと乗馬をしていたわけではなく初めてという青年がほとんどだそうです。

練習は、期間中朝は4時頃から2~3時間。
学校を終えてからもまた練習をするそうです。

落馬や怪我も絶えないようです。

斎宿(さいしゅく)

騎手の青年たちは、多度祭前の5月2日からは「斎宿(さいしゅく)」をします。
神社本殿近くの川でみそぎをします。

各地域の集会所に、神社でお祓いを受けた布団などを持ち込み、そこで寝泊りをします。
毎朝と毎夕に、川でみそぎををして潔斎を行い祭を迎えます。

出店情報

多度祭も出店があります。
参道には多くの出店が出ていますので、お祭で見られるような
やきそば、かき氷、ベビーカステラなど様々な出店を楽しむことができます。

まとめ

いかがでしたか?
今回は、多度大社で毎年5月に行われる多度祭についてご紹介しました。

騎手となる青年は、選ばれてから朝も夕方も練習を続け、厳しい潔斎を行い当日を迎えます。
騎手にとっては大きな経験になることでしょう。
私も彼らを大きな声で応援したいと思います。

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