次男を出産してから1ヶ月と少しの頃、長男が、熱があり咳や鼻水を出していたのできっと保育園で風邪をもらってきたのだろうと小児科で処方された風邪薬を飲ませて様子をみていると、今度は次男が咳をするようになりました。
長男の風邪をもらってしまったのかなと、まだ月齢も少ないので重症化したら困ると思い小児科を受診しました。
医師からは、ゼイゼイという「喘鳴」が聞こえ、最近RSウイルスが流行っているということからRSウイルスが疑われると診断されました。
今回は、RSウイルスについて医師から言われたことや治療方法をお話したいと思います。
RSウイルス感染症とは?
RSウイルスとは、呼吸器のウイルスのことを言います。
このRSウイルスに感染し、発症したことを「RSウイルス感染症」といいます。
乾燥した季節によく見られ、冬から春にかけて流行していましたが、近年では7月頃からRS感染症にかかる幼児が多くなっています。
生後半年頃までの赤ちゃんは、お腹の中にいた頃のママからもらった抗体によって、
様々な病原体から守られているのでそれまでは風邪などの心配はないという話をよく聞きますがRSウイルスに対してママからの抗体はあまり効果がありません。
また、RSウイルスは感染力が強いので、1歳までに約7割の赤ちゃんがかかり、2歳までにはほぼ100%という確率で発症するといわれています。
RSウイルス感染症は、一度感染するとそれ以降はその病気にはかからないというわけではなく、何度も感染します。
ただ、この感染を繰り返すことで免疫がつくため、だんだん症状が軽くなっていきます。2歳を過ぎた頃にRSウイルス感染症にかかったとしても、鼻風邪程度で治る場合が多くなります。
RSウイルス感染症の症状とは?
RSウイルス感染症にかかると軽い『鼻かぜ』程度ですむこともあれば細気管支炎や肺炎にまでと症状は様々です。
年齢が上がるほど症状は軽くなる傾向があります。
およそ70%は鼻水、咳、発熱などの風邪と同じ症状のみで治ることが多く、RSウイルス感染症と気付かずに、ただの風邪で済ましてしまうこともよくあります。
しかし、残りのおよそ30%は重症化して、強い咳、呼吸をする度に『ゼイゼイ』という「喘鳴(ぜんめい)」や、気管支炎などの症状が出ます。重症化して入院することもあります。
大人の場合は、RSウイルス感染症に感染したとしても、ほとんどが軽症で済む場合が多いものの、一方で乳幼児の場合は症状に個人差が大きく、重症化することも多いです。
RSウイルス感染症が重症化すると細気管支炎を併発するといわれています。
細気管支炎とは、細気管支がRSウイルスなどのウイルスに感染して、炎症を起こす病気のことを言います。細気管支は、喉と肺をつなぐ気管支が細かく枝分かれしている部分を言います。
細気管支は細く、酸素や二酸化炭素を交換する肺胞とつながっている部分で、炎症を起こして腫れると、呼吸がしづらくなり“ゼイゼイ、ヒューヒュー”という喘息に似た症状が出て、肺炎になるリスクを高めてしまいます。
特に注意が必要なのは生後1ヶ月未満の赤ちゃんが発症すると咳や鼻水などの他に、ミルクの飲む量が減ったり、機嫌が悪くなったり、常にうとうとと、眠そうにするなどの症状が出ます。
また、呼吸をしなくなってしまう「無呼吸発作」や突然死につながることもあります。
新生児の場合は、RSウイルスに感染しても、咳などの呼吸器系の症状が出ないということも多く、
発症してもすぐにRSウイルス感染症という診断が出来ない場合もあります。
RSウイルスを発症した際の症状
- 咳、痰、鼻水
- 38℃台の発熱
重症化した際の症状
- 強い咳、痰が絡む、多量の鼻水
- “ゼイゼイ、ヒューヒュー”といった喘鳴(ぜんめい)
- 呼吸が荒くなり、呼吸回数が増える
- 気管支炎、細気管支炎
- 肺炎
- 無呼吸発作
- 不眠症
風邪の症状と似ているため安易に自己判断をせずに医師の診断を受けましょう。
特に、初めて感染した赤ちゃんや生後6か月未満の赤ちゃん、低出生体重児や、早産で生まれた赤ちゃんは重症化しやすいので注意しましょう。
RSウイルス感染症の感染経路は?
RSウイルス感染症の感染経路は、「飛沫感染」と「接触感染」です。
飛沫感染は、感染した人の咳、くしゃみや唾液が飛散して、それを吸い込むことにより、鼻や喉の粘膜でウイルスが増殖して、感染してしまうことです。
接触感染は、ウイルスの鼻水や痰を直接触ったり、舐めたり、目や喉、鼻の粘膜にウイルスが付着することで発症します。
手などの皮膚による接触だけではなく、衣服、おもちゃ、ドアノブ、手すり、タオルなどについたウイルスからも感染します。
RSウイルスは感染力がとても強く、さらにウイルスの排出期間が7日から最大21日と長いために、より感染が拡がりやすくなっているのです。
もし家族がRSウイルスに感染してしまった際は感染者にはマスクをさせて、感染者が触れたものはアルコールや塩素系の消毒剤などを使ってこまめに消毒しましょう。
出来るだけ、赤ちゃんと感染した人を接触させないようにしましょう。
RSウイルスの治療方法
現在、RSウイルスに対する特効薬はありません。
その為、もしRSウイルスに感染した場合には、症状を軽減するための対症療法を行います。
咳や発熱を和らげたり、気管支を広げて呼吸を楽にしたり、痰を切ったりなど、症状を抑えるため
に解熱剤、気管支拡張薬、ステロイド薬などが処方されます。
重症化した場合は、入院して酸素投与や吸入療法で治療にあたることがあります。
次男が診断され対処したこと
医師から飲み薬を処方されました。
混合薬となっていて、気管支を拡げて呼吸を楽にする薬と痰の切れを良くする薬、出にくい鼻汁の排出を促す薬、中耳にたまった液を出しやすくする薬の混合薬でした。
また、長男が小児喘息と診断された際に購入していた吸入器があったために、自宅で薬の吸入も行いました。
処方された薬は気管支炎を予防する薬と気管支を拡げて楽にする薬の2種類を朝晩2回吸入器で吸入をさせます。
飲み薬と、吸入器での吸入を約2週間程使用したところ改善しました。
まとめ
RSウイルスは風邪と症状が似ているために気付かないうちに感染していて、赤ちゃんにうつってしまうこともあるそうです。
特に兄弟がいると、幼いうちは隔離するのも難しく、気を付けていてもうつってしまいますよね。
RS感染症だけでなく、他のウイルスにも感染しないように出来るだけ、こまめに手洗いや、うがいを心掛けるようにしてあげると良いですね。
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